catch-img

感性マーケティングで消費者の心をつかむ!購買意欲を刺激する3つの活用例

近年、デジタル技術の発展や市場のレッドオーシャン化などを背景に、消費者の消費スタイル・価値観は多様化しています。あらゆるモノ・情報があふれるなかで、商品の購入につなげるためには、いかに魅力的な顧客体験を提供して、付加価値を提供していくかが重要となります。

しかし、従来のマーケティング戦略では、購買履歴や販売実績などの量的データに基づいて施策を検討することが一般的です。そのため、「なぜ消費者がこの商品を選んだのか」「利用してどのような印象を持ったのか」など、消費者の隠れた心理や感情からニーズ・課題を読み解くことは難しい問題があります。

消費者の深層心理を捉えて、購買行動や意思決定にどのように影響するのかを考えるために、“感性マーケティング”という手法が注目されています。

店舗運営やECサイト運営を行っている企業では、「感性マーケティングとは何なのか」「どのように活用するのか」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

この記事では、感性マーケティングの概要と特徴、具体的な活用例について解説します。


目次[非表示]

  1. 1.感性マーケティングとは
  2. 2.感性マーケティングが持つ特徴
  3. 3.感性マーケティングの3つの活用例
    1. 3.1.①広告物の制作
    2. 3.2.②商品パッケージのリニューアル
    3. 3.3.③棚割りの最適化
  4. 4.感性脳工学による分析で感性を定量化
  5. 5.まとめ


感性マーケティングとは

感性マーケティングとは、消費者が持つ情緒や感情、想いなどの感性に働きかけるマーケティング手法のことです。

消費者が意思決定や購買行動をとる際、目に見える機能・性能・価格だけを見て購入しているとは限りません。以下のような潜在的な意識も影響していると考えられます。

「デザインが自分の好みにぴったりだったから」
「最近疲れているから、癒されたいと思った」
「今日は自分へのご褒美に奮発しよう」 など

従来の定量的なデータ(購買履歴・ECサイトのアクセスログ)を用いた分析では、このような深層にある本音や感情、情緒などを読み取りにくい課題があります。

より魅力的な顧客体験を提供して、競合他社との差別化や満足度向上を図るには、消費者の感性に響くマーケティング戦略を考えることが重要です。

感性マーケティングでは、消費者の表層的な行動だけでなく、感情や潜在意識などを読み取り、定量化して評価します。これにより、これまで見えなかった課題・改善点が明らかになることが期待できます。



感性マーケティングが持つ特徴

感性マーケティングの特徴は、これまで目に見えなかった消費者の感情や想いなどの質的データを可視化できることです。

「購買履歴に基づいた広告を出したが、思うような成果が得られなかった」「ターゲットに響く商品パッケージを考えたいが、消費者からどのようなイメージを持たれているか分からない」などの課題の解決につなげられます。


▼感性マーケティングによって期待できること

  • 売れる理由・要素を把握できる
  • 勘や経験に基づいたデザイン・訴求方法から脱却できる
  • 競合他社との差別化要素を明らかにできる
  • 商品の新たな強みを見い出せる

感性マーケティングを取り入れることで、量的・質的データの両方からマーケティング施策を検討できるようになるため、消費者に寄り添った体験価値の提供につなげられます。



感性マーケティングの3つの活用例

感性マーケティングは、商品または販促物のデザイン設計や、店舗運営などのさまざまシーンで活用できます。ここからは、主な活用例を3つ紹介します。


①広告物の制作

店舗チラシやDMなどの広告物を制作する際に、感性マーケティングを活用すると、消費者の目にとまりやすく、感情面に訴えかける魅力的なレイアウト・デザインを設計できるようになります。


▼広告物の分析例

  • 消費者の目にとまりやすい場所・注視されやすい場所を分析する
  • 初期認知後の視線の動きと滞在時間を分析する
  • 配色やレイアウトによる印象・複雑性を分析する

「広告物のどこを見ているか」「どのような印象を与えているか」などを分析して消費者の行動を可視化することで、視認性や可読性の向上を図れます。


②商品パッケージのリニューアル

商品のパッケージには、商品の特長やブランドのコンセプトなどを視覚的に伝えて、「買いたい」と思ってもらうための役割があります。感性マーケティングを活用することで、以下のような分析が可能です。


▼商品パッケージの分析例

  • 消費者に与えたい印象に近づけるための色使いを分析する
  • パッケージに記載された文章の可読性を分析する

これらの分析結果を基に、商品パッケージの配色・レイアウト・キャッチコピーなどを考えることで、消費者が直感的に手に取りやすくなることが期待できます。


なお、商品パッケージのリニューアルについては、こちらの記事でも解説しています。併せてご確認ください。

  商品パッケージのリニューアルで外せない3つのポイントと注意点 商品の顔となるパッケージは、実店舗やECサイトなどにおいて消費者が最初に目にするところです。商品の購入を促すためには、消費者の目にとまりやすく、興味関心を惹き出す魅力的なパッケージのデザインを考えることが重要です。ほかにも、商品のコンセプト・ブランドイメージを視覚的に伝える必要があります。 売上が伸び悩んでおり、「パッケージで競合商品との差別化ができていない」「ターゲット層に好まれるデザインが分からない」などの課題を持つ企業も少なくありません。なかには、商品の魅力をさらに引き出すためにパッケージのリニューアルを検討している方もいるのではないでしょうか。 この記事では、商品のパッケージをリニューアルする際のポイントや注意点について解説します。 EX感性 - 売れるデザインを科学する


③棚割りの最適化

棚割りは、店舗に訪れた消費者が商品を認知したり、購入を判断したりするための重要な要素の一つです。

店内の商品を見やすく・探しやすくするだけでなく、購買意欲を刺激して手に取ってもらえるような陳列にするために感性マーケティングが役立ちます。例えば、以下のような分析を行います。


▼棚割りの分析例

  • 訴求したい商品・売れ筋商品が注目されやすい陳列棚を分析する
  • 視認性が低い場所を分析する

棚割りに感性分析を取り入れて、陳列場所・方法の見直しを行うと、売りたい商品を手に取ってもらったり、売れ行きが悪かった商品の売上を伸ばしたりすることが期待できます。


なお、棚割りの最適化についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

  棚割りを最適化して購買促進! 5つのポイントや方法を解説 百貨店やスーパー、ドラッグストアなどの小売店では、多種多様な商品が陳列されています。商品を見やすく探しやすい陳列にすることはもちろん、棚前で足をとめてから購買意欲を刺激して、つい手に取りたくなるような棚割りを考える必要があります。 棚割りの方法によって、顧客の意思決定が左右されるため、商品の売れ行きにも大きく影響します。店舗の棚割り業務において「商品が売れる棚割りが分からず、勘や経験で行っている」「頻繁に欠品や余剰在庫が発生してしまう」などとお悩みの方もいるのではないでしょうか。 この記事では、小売店における棚割りの基礎知識をはじめ、購買の購買意欲を高めるポイントや最適化する方法について解説します。 EX感性 - 売れるデザインを科学する



感性脳工学による分析で感性を定量化

感性マーケティングに取り組むには、表層的な行動だけでなく、消費者が持つ深層心理を読み取ることが必要ですが、量的データだけでは正確な分析はできません。消費者の感性を分析するには、ITツールを活用することが有効です。

そのITツールの1つに、SAAS上のソフトにお持ちのパッケージや広告デザインを流し込むだけで、誰でも簡単に感性マーケティングを試せるものがあります。

コニカミノルタでは、感性脳工学と画像解析の技術を融合して、人の感性を画像解析技術で可視化するITツール『EX感性』を提供しています。


▼EX感性のイメージ


EX感性では、“見る”という行為を脳科学に基づいて分析して、認知や興味、購買につながる要素などを定量的に可視化できます。担当者の勘・経験・嗜好性に基づいたデザイン設計から脱却して、消費者目線に立ったマーケティン施策を検討できるため、さまざまな分野における課題を解決いたします。



まとめ

この記事では、感性マーケティングについて以下の内容を解説しました。


  • 感性マーケティングの概要
  • 感性マーケティングが持つ特徴
  • 感性マーケティングの活用例
  • 感性脳工学による分析で感性を定量化する方法


感性マーケティングを取り入れると、これまで目に見えなかった消費者の感情や想いなどの質的データを可視化できます。これにより、感性に働きかけるマーケティング戦略を検討できるようになります。

消費者の潜在意識や心理を定量的に評価することで、広告物の制作、商品パッケージのリニューアル、棚割りの最適化などに役立てられます。また、感性を分析して定量化するには、ITツールを活用することが有効です。

コニカミノルタの『EX感性』では、感性脳工学に基づいて人の感性を可視化して、定量的に解析することが可能です。広告媒体や商品パッケージ、売り場などにおいて、“売れるデザイン”を実現できます。


サービスの詳細については、こちらの資料をご覧ください。

  資料ダウンロード EX感性 | コニカミノルタ 人の感性を見える化する、EX感性の概要資料と導入事例集をダウンロード頂けます。 EX感性 - 売れるデザインを科学する


KONICA MINOLTA ロゴ

ページトップへ