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売れるディスプレイを作る4つのポイント。押さえておきたいテクニックとは

売り場のディスプレイには、商品を目にとまりやすくしたり、魅力的に見せて購買意欲を高めたりする役割があります。商品を陳列棚に並べるだけでは、訪れた顧客が商品と接触する機会を逃してしまい売上にも影響する可能性があります。

店舗のマネージャーやマーケティング部門の担当者のなかには「売れるディスプレイをどのように作ればよいか」「自店舗で活用できるテクニックはないか」などと売り場の見直しを検討されている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、売れるディスプレイを作るポイントと押さえておきたいテクニックについて解説します。

なお、売り場作りのコツについてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。

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目次[非表示]

  1. 1.売れるディスプレイを作る4つのポイント
    1. 1.1.①テーマを明確にする
    2. 1.2.②配色に色相環を活用する
    3. 1.3.③視線を集めるポイントをつくる
    4. 1.4.④顧客の動線を考慮する
  2. 2.ディスプレイ設計で押さえておきたいテクニック
    1. 2.1.商品の特性に合わせて陳列方法を変える
    2. 2.2.小道具や装飾品を活用する
  3. 3.まとめ


売れるディスプレイを作る4つのポイント

売れるディスプレイを作るには、何の商品なのかが直感的に分かりやすく、顧客の好奇心や購買意欲に働きかける仕掛けをつくることが重要です。


①テーマを明確にする

1つ目は、ディスプレイのテーマを明確にすることです。

店舗や商品のコンセプト、季節のイベントなどに基づいたテーマを設定することで、訴求内容が顧客に伝わりやすくなり購買意欲を刺激できます。

テーマを設定する際は、“どのようなターゲット層に見てもらいたいか”を考えて配置する商品や装飾などに統一感を持たせることがポイントです。


▼ディスプレイにおけるテーマの設定例

  • 春のおでかけグッズ
  • ホームパーティーを彩る食器特集
  • 自然の恵みで健康なライフスタイルを提案 など


②配色に色相環を活用する

2つ目は、ディスプレイの配色に色相環を活用して、売り場で狙った印象を持ってもらえるように訴求することです。

色相環とは、赤・黄・青の三原色の間にそれぞれを混ぜ合わせた色を配置して環状に並べたものです。


▼色相環

色相環

画像引用元:国土交通省『4.色覚障害者に配慮した設備整備のあり方の提案


色には人の心理や感情に働きかける効果があるといわれており、配色の組み合わせによって感じ方やイメージが変わります。ディスプレイを作る際は、顧客に与えたい印象に合わせて配色を選ぶことがポイントです。


▼ディスプレイの配色例

  • 暖色系の同系色でまとめたディスプレイで温かみを持たせる
  • テーマカラーの補色をアクセントに使用してインパクトを出す など


色相環で隣り合った同系色でディスプレイを作ると、落ち着いたまとまりのある印象になります。反対に、ある色に対して向かい合う補色を組み合わせると鮮やかな印象やメリハリが生まれます。

出典:国土交通省『4.色覚障害者に配慮した設備整備のあり方の提案


③視線を集めるポイントをつくる

3つ目は、POPや什器、小道具などを活用して顧客の視線を集めるポイントをつくることです。これにより、商品の視認性が高まり注目を集められます。


▼ディスプレイの視線を集める方法例

  • メインとなる商品を強調させるPOPを配置する
  • アクリルケースの中に商品を飾る
  • 陳列した商品の中心に中身の見える見本を置く など


重点的に売りたい商品を目立たせたり、陳列方法にメリハリをつけたりすることで、自然と目を惹くディスプレイになります。


④顧客の動線を考慮する

4つ目は、顧客の動線を考慮して目立つ場所に設置することです。

売り場でメインとなる商品や新商品、季節のイベントに関する商品などのディスプレイを動線上の目立つ場所に設置することで、自然な回遊を促せるほか商品へと目を惹きやすくなります。


▼動線を意識したディスプレイの設置場所

  • 店舗の入り口正面
  • 店内の中央
  • 店内の奥にあるエンド棚
  • レジ前 など


入り口から店舗の奥までスムーズに誘導するディスプレイを設置すれば、店内での滞在時間が増えてより多くの商品に触れる機会が生まれやすくなります。



ディスプレイ設計で押さえておきたいテクニック

店舗のディスプレイを考える際は、顧客の足をとめて注目してもらうための陳列方法や装飾を取り入れることが有効です。ディスプレイ設計で活用できるテクニックには、以下が挙げられます。


商品の特性に合わせて陳列方法を変える

ディスプレイの視認性を高めるために、商品の特性に合わせて陳列方法を変えることが有効です。


▼店舗における陳列方法の種類

陳列方法
概要
トライアングル陳列
背の高い商品を中心に、背の低い商品を両サイドに配置して三角形になるように積み上げる方法
リピート陳列
同じ商品を同じ間隔・向きで連続して並べて、陳列面積を広くする方法
シンメトリー陳列
ディスプレイの中心線から左右対称に規則正しく商品を配置する方法
アシンメトリー陳列
ディスプレイの中心線から左右非対称になるように商品を配置する方法
ダブルアタック陳列
売りたい商品の両サイドを売れ筋商品で挟みこんで配置する方法
ジャンブル陳列
バスケット・ワゴン・トレーなどに商品を無造作に入れて、ボリュームや迫力を出す方法


陳列面と陳列量を増やして商品を並べるとにぎやかな印象となり、人気商品やおすすめ商品をアピールできます。ただし、雑多な印象を与える可能性があるため、サイズ・重さ・カテゴリなどを分けて選びやすく・手に取りやすいように整えることが重要です。

反対に陳列量を減らして商品間のスペースを空けて陳列すると、ディスプレイに余白が生まれて高級感や落ち着いた雰囲気を演出できます。商品のイメージや店舗のテーマに合った陳列方法を選ぶ必要があります。


小道具や装飾品を活用する

店舗や商品のテーマを反映させた魅力的なディスプレイを作るには、小道具と装飾品を活用することも一つの方法です。

商品の特徴を視覚的な要素で伝えたり、顧客の感性に訴求するコーディネートをつくったりすることで、購買意欲を高められます。


▼小道具や装飾品の活用例

  • 商品のコンセプトに合った素材のPOPを飾る
  • 季節またはイベントを連想させる色・植物・雑貨で飾りつけを行う
  • 商品のテーマカラーと統一感のある色の什器を使用する
  • 商品と関連のある小物で活用場面を意識したコーディネートを行う など


なお、POPの作り方についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。

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まとめ

この記事では、店舗のディスプレイについて以下の内容を解説しました。


  • 売れるディスプレイを作るポイント
  • ディスプレイ設計で押さえておきたいテクニック


店舗に訪れた顧客の目を惹き「買ってみたい」と思ってもらうには、好奇心や購買意欲に働きかけるディスプレイを作る必要があります。

売り場のテーマや商品のイメージを基に統一感を出すとともに、視認性と動線を考慮してディスプレイの設置場所・陳列方法などを検討することがポイントです。

また、売れるディスプレイを作るには、顧客の視認性や印象について分析できるツールを活用することも有効です。

コニカミノルタの『EX感性』は、最先端の画像解析技術と感性脳工学に基づき、売り場の注目性や印象などを定量的に分析・評価できます。顧客の視点に立ったディスプレイ設計によって売上の向上に貢献します。

詳しいサービス内容は、こちらの資料をご確認ください。

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